☆ Episode of Yocchan part.1 ☆保安官時代の思い出☆
☆保安官時代の思い出☆
オイラの生まれ故郷シェイクマリーンは、小さな島がたくさんあるエメラルドグリーン
の海と樹木が鬱蒼とした樹海もあったり、
岩肌がかなり露出した山々や荒涼とした砂漠地帯もある
東西に様々な広い敷地を持つ静かな町だ
水もきれいで、有名な酒どころでもある。
町の娯楽は、ボーリング場と古いバーが何軒かあるくらいだが
とても心優しい人たちと元気な子供がたくさんいて人情深い町でもある。
昔は、この町にも海賊がいたんだ。
海賊たちは、無類の酒好きで、酒が切れると町の酒蔵を襲ってきていた。
いまでは、魂を海賊稼業に売り飛ばしてしまったオイラだが、
昔はこの海賊たちを取り締まる町の保安官だった。
保安官になる前は、この町の酒蔵に隣接するバーでバーテンダーもやっていた。
保安官になった理由の一つは、無法にも力づくで、酒を奪っていく海賊どもに
日頃から頭にきていたからだ。
海賊どもは、昼夜を問わず数人がかりで酒蔵を襲ってきた。
ある寒い夜のこと、町の酒蔵をパトロールしていたら、案の定、陽気に歌まで歌って
その場で酒を飲み、派手に騒いでいる海賊どもを見つけた。
すぐさまオイラは、得意の甲高い口笛を吹きまくり、町の自警団の連中にも知らせて
奴らを取り囲んだ。
海賊どもは、アルコール度数の高い酒で、口から火を吹き、おれたちに
抵抗してきたのだが
たまたま、夜回りをしていた消防団の消防車が近くにいて
海賊どもを放水ホースを使って一網打尽に
撃退したこともあった。
水の力は、ものすごいものであっという間に海賊どもは、びしょ濡れで
海に逃げ帰っていったぞ。
寒い夜だったから、海賊ども、かなり寒かっただろうな。
今思えば
非常に愉快な思い出だ。