トキドキ☆パイレーツ ~海賊の雑記帳~

☆VPRO海賊団のメンバー☆ヨッチャンのブログ☆

☆ 海賊ヨッチャン物語 その2 ☆

☆ 海賊の歴史  ~海の自警団 レッドシャークス団のこと~☆

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今宵は、海賊の歴史について話そう。

 

なぜ海賊が誕生したのか。

 

それにまつわる、ちょっと悲しい物語があるんだ。

 

オイラの故郷、シェイクマリーンの港。

 

昔はとても大きな貿易港だったんだ。

 

町の特産物である酒や陶磁器を世界へ船で運び出していた。

 

世界各地から、人種ゆたかな商人が町へやってきていたもんさ。

 

そして、あらゆる文化も町にやってきてそれはもう

 

とても活気がある町だった。

 

音楽、美術、舞踊、いろんな遊戯、スポーツ

 

町にはたくさんの達人たちが、日々競い合っていた。

 

当然、悪い奴もたくさんいて、違法な賭け事、法外な裏取引も闇に紛れて

 

たくさん行われていた。 

 

海上でも、様々な悪事が行われていて、武器や麻薬の密輸、はては、人身売買まで

 

斡旋するやつもいて

 

広い海で悪いことをしまくる奴らを取り締まる手段がないまま、

 

町は途方に暮れていた。

 

しかし

 

ある日

 

町で一番、操船技術が高く、そして腕っぷしも強い、漁師のジャクリーンが

 

立ち上がった。

 

漁師の生計を立てていく上で、海上で悪事を働くギャングどもには、常日頃から

 

頭に来ていたんだ。

 

彼は、仲間を集めて

 

海で違法なことをする奴らを退治する部隊を作った。

 

それが

 

海の自警団

 

レッドシャークス団

 

彼らに見つかったら

 

それこそサメが獲物を見つけたときのように

 

しつこく追われ続け、コテンパンに締め上げられ、悪い奴らは次々と御用となった。

 

町の保安部隊よりも、悪い奴らを次々と懲らしめていくので

 

町も彼らの功績をみとめて、

 

町の公認の海の保安部隊となったほどだった。

 

 

町の公認なので、やがて武器の使用も許されるようになった。

 

だけど

 

その活躍を妬む者もでてきたんだ。

 

それがなんと陸を守る町の保安部隊だった。

 

陸の保安部隊は、レッドシャークス団に湯水のごとく、つぎ込まれる町の財政が

 

気に入らなかったんだ。

 

古くなってしまった陸の保安部隊のパトロールカーや保安基地の設備には、

 

町はお金を使ってくれず

 

レッドシャークス団には、どんどんお金を使って、最新の護衛船や港に

 

最新設備の整ったドックをつくったりして、

 

それがやっかみの種になってしまったんだ。

 

陸の部隊長は

 

レッドシャークス団に

 

巧妙な

 

罠を仕掛けた。

 

レッドシャークス団が

 

実は、町の保安部隊が押収した武器、麻薬を町のギャングに

 

裏で取引をして

 

横流しをしているような疑いをかけられるような

 

恐ろしい策略をした

 

ひそかに

 

押収した武器、麻薬などを

 

レッドシャークス団の護衛船に積み込んで

 

レッドシャークス団の団員の一人を大金で買収して

 

うその証人に仕立て上げたんだ。

 

町は、まんまとその策略にはまり

 

町のニュースは、大々的に報じた。

 

レッドシャークス団は、押収した武器、麻薬を

 

町のギャングに横流しをしていると。

 

 

 

それから、まもなくして

 

レッドシャークス団は解散させられてしまった。

 

団員はみな

 

町から永久追放されてしまった。

 

一隻のボロボロになってしまった船を与えられ

 

二度と町に入ることができなくなってしまった。

 

それでも

 

ジャクリーンは、気丈にふるまい、家族に別れを告げ

 

団員たちを気遣い

 

みんなで住める島を探した。

 

レッドシャークス団の団員たちは、流れ着いた誰も住んでいない

 

小さな島で暮らすこととなった。

 

島での暮らしは、大変だったが、ジャクリーンの持前の明るさで

 

みんなをまとめ

 

時には歌をうたい励まし

 

団員がみな健康ですごせる暮らしを支え続けた。

 

ジャクリーンは、死ぬまで団を裏切って、うその証言をしたあの団員を

 

恨まなかった。

 

ジャクリーンは、そんなことより、団員の生活のことを考えることで

 

必死だったからだ。

 

部下には、「絶対に町への復讐の心を持ってはならない」と

 

遺言を残して静かにこの世を去った。

 

団員たちは、夜明けがくるまで泣きそして、ジャクリーンを称えた。

 

それから

 

数年がたち

 

レッドシャークス団だった団員も、そこで生涯を終えた。

 

島は、また無人島になった。

 

彼らの伝説だけが残り

 

そして

 

いつしか彼らのことを海賊だったと、人々に呼び伝える者がいて

 

島は海賊の島と呼ばれ

 

航海するものは恐れ、島には誰も近寄らなくなった。

 

今では、レッドシャークス団のことは、誰も知らない、ほんと悲しい話さ